クラフト・センター・ジャパン


優れたクラフト製品を、私達の日々の暮らしの道具として広く普及させることを目的とした公益財団法人です。
長い歴史をもちますが、その概要を以下、手短にまとめました。




■ 創立から2004年までのCCJの歩み

 創立は1959年。木、漆、陶磁器など、当時ごく普通の日用雑貨を生産していた伝統の技法を基に、時代に対応する新しい暮らしの道具“クラフト”を創出しようと集まった先達、勝見 勝・加藤達美・佐藤潤四郎・内藤正光・吉田丈夫・渡辺 力等々の諸氏が中心になりクラフト・センター・ジャパンを創設しました。

 1960年、通産省(現経済産業省)管轄の公益財団法人として認可を得るに当たっては、当時の丸善社長・司忠氏(初代理事長)の多大な尽力があり、まだ工業力の貧弱だった日本にとって、クラフトこそは世界に誇れる有力な輸出産業であるとの位置づけがあったと考えられます。しかしその後の日本の工業発展はめざましく、CCJはクラフトを輸出商品としてではなく、私達の暮らしの質を豊かにする道具と位置づけて活動を展開して参りました。この位置づけは今も変わっておりません。

   以来CCJは、選定制度(付記1参照)によって優れたクラフト製品を発掘し、クラフトマーク商品(Cマーク商品)として認定。選定品はスポンサー・丸善が全国の本・支店に設けたCCJ常設展示場で販売することで、一般ユーザーへの普及を図って参りました。

 クラフトへの理解をより深めるために、企画展示会やセミナーの開催、機関誌の編集・発行などを行うCCJと、スペースや職員を提供して物販の実務を担った丸善の二人三脚は、45年間に多くのクラフトファン層を育成してきたと言えます。
 クラフトマーク商品に選定されることは作り手にとって誇りと励みであり、CCJ常設展示場は使い手にとって質の高い道具を安心して買える場であり、さらには来日する外国の人々に、現代の日本の暮らし文化を紹介する場として機能してきました。


■ 2004年のCCJに起きたこと

 1990年代、グローバリゼーションの波に洗われて、老舗といわれる多くの大型店舗が販売効率の低い(とされる)クラフトの常設売り場を廃止していく中、ある意味では最後まで頑張った丸善も、2004年3月、スポンサーの座から全面撤退しました。
 展示場、事務局等すべての拠点を失ったその時点で、財団解散の意見も出ましたが、「丸善の枠を離れて新しい世界に出るチャンスと前向きに受け止めよう」との理事会決定で、事務局を現在のモノ・モノ内に移して続投に踏み切りました。
 過去の厖大な未整理資料があるだけで、活動資金ほとんどゼロという厳しいスタートです。


■ 2004~2007年:展示会活動

 リビングデザインセンターOZONEから会場の提供を受けて開催した、3回の総合的展示会は、クラフトの理念や特性を明確にし、多様なクラフトを使い手に紹介した意味では成果を得たと考えております。

 2004年:日本のクラフト 風土のカタチ 手の力
 2005年:日本のクラフト 手 もうひとつの生活
 2006年:日本のクラフト二〇〇六 手 暮らしを育てる道具たち
 2007年:日々のクラフト二〇〇七 手 暮らしに根っこを
      札幌芸術の森工芸館との共催

 そして、この間にご協力をいただくかたちで、多くの方と新しい出会いがあった次第です。

■ OZONEでの展示会から得たこと

 2006年「日本のクラフト二〇〇六」で、CCJは設立以来初めて多数のバイヤーに声をかけ、出展者との仲介を試みました。「展示会という短期間のイベントは、近隣の使い手しか見られない。どんなに盛況でも数週間で終わる。クラフトをより多くの人々の暮らしに浸透させるには、作り手と使い手の間に立つ「売り手(バイヤー)」を開拓し、クラフト商品を仕入れて日常的に販売する小売店を増やしていく必要がある」という認識に基づく試みでした。
 結果はお互いの不慣れもあり取引成立は2件にとどまりましたが、バイヤーは作り手を探しており、作り手もまた売り手を求めているが出会いの場がないという現状を実感した次第です。

■ これからのCCJ活動について

 2006年展示会の実感を基に、作り手とバイヤーとの出会いの場を作り、両者を結ぶ仕組み(仮名・CCJ仲介システム)を構築する作業を、2007年度(07年4月1日~08年3月31日)事業の骨子として、事業計画に明記しました。
 Webを活用し、CCJが蓄積している豊富な作り手情報と商品知識を、全国のバイヤーに提供することで作り手とバイヤーの出会いの場を作り、多様な取引を活発にしようという試みです。完成には数年を要する事業ですが、本年度は基礎を作るために、初期費用に必要な資金の調達、蓄積資料のデータベース化、新しい情報を加えるためのCマーク選定会の充実など、目に見えない地味な作業に取り組むことになります。
 この事業については、骨子がまとまった時点で改めてご報告する予定です。


■ 以上、極めて簡単ですが、(財)CCJの設立から現在の状況までをまとめました。
 次に、時々受けるご質問に対応するために、付記を加えます。


■ 付記1 Cマークとは? その選定の仕方は?


 「C」はCraftの頭文字ですが、日本のクラフトマンシップ、クリエイティビティーをも象徴します。CCJの選定基準に照らして選ばれたものがCマーク商品です。

 Cマーク商品は理事会により委嘱された各ジャンルのプロで構成される選定委員会が、選定基準に照らして評価し、最後に総合評価して選びます。

 Cマーク商品の選定基準
「技術的、造形的完成度があり、長期の愛用と鑑賞に耐えるもので、受注制作を含め反復生産に対応できること」を共通の条件とし、以下の要素を評価します。

 Cマーク商品は2004年3月までは常設展示場で展示販売されましたが、現在は展示会で明記して販売しています。また、今後はCCJのサイトを通してバイヤーへの紹介・仲介など積極的に販売を推進する予定です。

■ 付記2 (社)日本クラフトデザイン協会(JCDA)と(財)CCJはどう違うか

 ここ数年CCJが展示会活動しか行っていないため、違いが見えにくいのですが、展示会の応募規定にははっきりと違いが出ております。
 JCDAの展示会は未発表の作品に限られ、販売も行いますが、むしろ作り手が制作に当たっての主張を世に問い、創意と技術水準を競う場となります。
 CCJの展示会は使い手に優れたクラフト商品を紹介・販売することを目的とし、出展は新作を条件としません。すでに市場に流通している商品も対象となり、四半世紀を越えるロングセラーが出展されるケースが珍しくありません。

 (社)JCDAはクラフトデザインのプロフェッショナルを会員として構成され、いわば職能団体の性格を持ち、全会員が役員選出、総会への出席などで運営に参画する権利をもちます。
 (財)CCJには会員に該当するものはなく、クラフトマン、デザイナー、学識経験者、アートディレクター、流通関係者など幅広い人材からなる理事会と評議員会で構成され、クラフトの作り手、使い手をサポートする立場にあります。協賛会員はCCJ活動の主旨に賛同して年会費を納めることで誰でもなれますが、運営に参画する資格はありません。かつては機関誌の配布、常設展示場での割引などの特典がありましたが、現在は常設展示場がなく、機関誌の発行が停止されているため、CCJの主旨に賛同してご寄付をいただくだけの状態ですが。

 両組織ともクラフトの基本的理念を共有し、CCJの役員にはJCDAの会員も多数含まれております。

■ 付記3 現在のCCJ役員構成

平成20-21年度 役員名簿(PDF形式)
評議員: 東北から沖縄までの広範な地域の方々25名に委嘱しております。






| Home |